
♪ 現実がフィクションを越えSFが後追いをする夢なき未来
デッドレコニング PART ONE
孫とカミさんが「ミッション インポッシブル:ファイナル レコニング」を観に行くというので、私もついて行った。特別見たいと思っていたわけじゃないので、ちょっと中途半端な鑑賞者ではある。
1996年の第1作から約30年にわたって続いてきたシリーズの最終作。前作「ミッション:インポッシブル デッドレコニング」とあわせて2部作として製作され、前作と同じ顔触れでドラマが展開していく。
ちょっと爺にはついて行けない、荒唐無稽の内容には触れないでおく。
何と言ってもトム・クルーズのアクションが見世物なので、ストーリなどどうでもいいと思っているわけではないだろうが、ハイテクとローテクの混在した漫画チックとも思える展開に、やや引き気味の覚めた見方をしている私。さしずめ、パンケーキに交じった黒大豆みたいなものか。
半袖シャツで、寒く感じるクーラーの効いた館内に3時間近く、カンヅメ状態でいたらカゼを引くんじゃないかと少しばかり気になった。
「デッドレコニング(Dead Reckoning)」は「推測航法」の意味で、航行した経路や進んだ距離、起点、偏流などから過去や現在の位置を推定し、その位置情報をもとにして行う航法のことを指す。
「エンティティ」とは、IT分野において、何らかの標識や識別名、所在情報によって指し示される、独立した一意の対象物のことを指す。例えば、データベースにおける顧客情報や、オブジェクト指向プログラミングにおけるオブジェクトなどがエンティティとして扱われる。単なるデータの集まりではなく、ビジネスにおける実体や存在を意味する概念。
劇中の「AI “エンティティ”」は、意志を持つものとして描かれ、暴走して事故を起こす。脅威を増し、各国の政府機関や軍事ネットワークに密かに侵入し、情報操作を通じて、世界の秩序を根底から揺るがす存在となっていく。
ベーリング海の底に沈む、エンティティが眠る潜水艦
セヴァストポリ
この中にある、エンティティを止めるために必要なふたつの武器のひとつ、“ポドコヴァ” を手に入れようと命がけで潜水を行うイーサン。
監督はシーンで使用するため、大型水槽を探したが見つからず結果的に自分たちで作ることに。前作でも「実際の機関車で撮影したい」と考え、破壊するために70トンの機関車を制作。そして車両を谷底へ落とし、臨場感のある映像を完成させたという実績がある。
製作チームは、ヨーロッパ最大規模の水槽を用意し、そのなかに潜水艦のセットを設置。深さ32フィート(9.6m)、直径108フィート(32.4m)、容量900万リットルという巨大な水槽の製造には3カ月を要し、水を満タンにするだけでも15日がかかるほどのもの。本セット全体となると、水槽、潜水艦、そして潜水艦を回転させるジンバルの完成まで、2年半もの歳月が費やされた。
クルーズは、1時間15分もの長時間水中撮影に挑戦。クルーズが身に着けた特別設計のマスクとウェットスーツは、危険と隣り合わせのスタント撮影を安全に実行するための究極の装置。
「実際に水中に入らないと、ストーリーをプッシュすることができない」と語るトム。長時間使用すると低酸素症を引き起こすという制約を押して、低酸素症のリスクと闘いながら行われた撮影は、肉体的に大変だったらしい。
また、水中でスムーズに撮影を行うため、そしてクルーズおよびスタッフの安全を考慮し、特殊な手信号も開発されたという。
もう一つの見どころは、飛行機の翼に乗っての危険極まりないアクションシーン。
炎上するパラシュートで16回ダイビングしての妥協なき挑戦は、史上最も危険なスタントでギネス認定のおまけ付き。
いやはや、よくもここまでやるなぁと感心するばかり。今年の7月3日で63歳となる。相当鍛えた身体であることは分かるが、そろそろ限界だという事も自覚しているでしょう。
前作、前前作に出ていたイルサ・ファウスト役の「レベッカ・ファーガソン」が良いと思っていたが、今回観ていてグレース役の「ヘイリー・アトウェル」がとても良い。ジェンダーレス時代にピッタリという感じ。
前作にホワイト・ウィドウ役で出ていた「バネッサ・カービー」はあまり好きじゃない。今年36歳になるらしいが、いかにもクセがある感じがちょっと自分には合わない。
ハリウッド映画は野球でいえばMLBのようなもの。世界の国籍・人種を越えたスターが集ている。それが今じゃ斜陽の影を落としている。ドル箱のMIシリーズが終わると、もう華々しい花火を上げることはできなくなるだろう。
|
MLBでは、大谷や山本は別格として鈴木誠也、今永昇太、吉田 正尚など日本選手がトム・クルーズ張りに体を鍛えて、大リーグのトップで活躍している。パワーで見劣りしない身体を創り上げて互角で戦っている。
ただ、故障者リストに入って試合から外れてしまっている選手も多い。佐々木朗希は、MLB選手としては線が細い。もっともっと「心と体」を鍛えなければいけないと思う。
|
|
|